AP 微分積分（アドバンスト・プレイスメント（Advanced Placement、AP）微分積分（AP Calc、Calc AB / Calc BC、または単にAB / BCとしても知られる）は、アメリカの非営利団体カレッジボードが提供するアドバンスト・プレイスメントの微分積分コースと試験の一式である。
AP微分積分ABは、極限、微分、積分の基本的な入門を学習する。AP微分積分BCはAP微分積分ABのすべての項目に加え、追加項目（部分積分、テイラー級数、パラメーター方程式、ベクトル微積分、極座標関数など）を学習する。
AP微分積分AB
AP 微分積分ABはアドバンスト・プレースメントの微分積分の基本コースで、ほとんどの学校において最初に開講される微分積分のAPコースである。
目的
カレッジボードによると、AP微分積分ABコースは大学で習う微分積分の授業内容に匹敵し、高校でのコースは1年間の授業で構成されている。AP微分積分ABコースを受講する生徒は高等教育機関で大学の単位取得、大学への進学、またはその両方を目指すことが期待されている。
AP微分積分BC
AP 微分積分BCは微分積分IとIIの両方をカバーしていて、大学1年分の正規コースに相当する。試験に合格すると微分積分III（多変数微分積分）に進むことができる。
目的
カレッジボードによると、AP微分積分学BCは1年を通したコースで、微分積分ABでカバーされるすべてのトピックに加え、追加の内容が含まれる。AP微分積分BCコースを履修する学生は同等の大学の微分積分コースを卒業する前提で履修する必要がある。
AP 微分積分BC の合格率（3点以上）が AP 微分積分 AB よりも高い理由は、AP微分積分BCを受験する学生は、AP微分積分ABに比べて数学の準備が整っており上級レベルであるため合格率が高いということが考えられる。AP 微分積分BC を受験する生徒の多くが前年に AP 微分積分AB を受験している。
ABサブスコアの分布
試験
カレッジ・ボードは、AP微分積分ABの試験とAP微分積分BCの試験を同時期に実施し、学生が同じ学年に両方の試験を受けることができないようにしている。しかしそれはAP微分積分ABをAP微分積分BCの前提科目としているわけではない。カレッジボードが授与するAP賞は、両方の試験対象としているが、BC試験のABサブスコアは対象外である。
形式
AB と BC の試験形式は同じで、両試験とも試験時間は 3 時間 15 分で、45 問の選択問題と 6 問の自由記述問題で構成される。通常5月の火曜日の午前中に実施される。
採点
多肢選択式セクションはコンピューターで採点され、正解で1点（脱落や不正解は得点に影響しない）が加算される。この合計点に1.2倍を乗じて調整多肢選択式得点が算出される。
自由回答セクションは、毎年6月に数百人の教育者によって手作業で採点される。得点は調整済み多肢選択式得点に加算され、総合得点となる。この合計をその年の試験の総合得点と比較し、1～5点のAP得点に換算する。
参考文献
外部リンク
- AP Calculus AB
- College Board description of the AP Calculus AB course content
- College Board description of the AP Calculus AB examination
- AP Calculus BC
- College Board description of the AP Calculus BC course content
- College Board description of the AP Calculus BC examination
